3/20情報通信学会共催 情報通信経済法学研究会
林秀弥先生が主査を務める情報通信学会 情報通信経済法学研究会において、3/20デジタル政策フォーラムと共催で下記研究会を実施します。
テーマ:「社会資本としての放送ネットワーク ~2030年代のチャンネルプラン~」
報告者:菊池尚人(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科特任教授)
司会者:林秀弥(名古屋大学大学院法学研究科教授(兼)同アジア共創教育研究機構教授)
概要:
放送法が制定された1950年は、全国総合開発法が制定された年でもあった。公的資金によって直接に整備された一般の社会資本と異なり、日本の放送ネットワークは高度経済成長を背景として独自に整備された。その結果、早期に全国的な整備がなされ、豊かな放送文化が形成された。かたやヨーロッパでは1980年になっても、イギリスなど四か国にしか民間放送が存在していなかった。
日本の放送ネットワークの特徴は、今に続くハード・ソフト一致と二元体制であり、基本的な経済構造は1950年代後半のチャンネルプラン整備から変わっていない。
しかし、SNSの普及と少子高齢化の進展は、放送ネットワークをとりまく環境を一変させた。日本型のきめの細かい置局とハード・ソフト一致のモデルは、イノベーションのジレンマを引き起こしつつある。
本発表では、(1)各国の放送の定義、(2)ソーシャルキャピタル、(3)国土計画、(4)米英仏独のネットワーク整備、(5)アンバンドリング、(6)オークション、(7)ナショナルミニマムから、放送ネットワークについて触れる。あわせて、放送ネットワークと周波数オークションを補助線に、2030年代のチャンネルプランを考える。
主催: 情報通信学会・情報通信経済法学研究会
共催: デジタル政策フォーラム