12/15情報通信学会共催 情報通信経済法学研究会(【第2報告】情報追記)

林秀弥先生が主査を務める情報通信学会 情報通信経済法学研究会において、12/15デジタル政策フォーラムと共催で下記研究会を実施します。

【第1報告】
テーマ:「ブロードバンド・ユニバーサル・サービスを巡る欧州主要国の新たな動向」

報告者:佐々木勉(総務省情報通信政策研究所特別研究員)

司会者:林秀弥(名古屋大学大学院法学研究科教授(兼)同アジア共創教育研究機構教授)

概要:
 欧州連合は2018年に「欧州電子通信法典指令」を採択し、加盟国における国内法移植は2020年12月末を期限とされた。フランスは2021年5月のオルドナンス及び8月の政令、ドイツは2021年6月の電気通信近代化法、また英国は2020年11月の「2020年電子通信及び無線電信(改正)(欧州電子通信法典及びEU離脱)規則」を成立させて、国内法移植を終えた。
 それら法律により、欧州連合におけるユニバーサル・サービス政策は大きな動きを見せた。ユニバーサル・サービスのブロードバンド化である。まず動いたのは英国だった。「2018年電子通信(ユニバーサル・サービス)(ブロードバンド)令」により、ブロードバンド導入によるユニバーサル・サービスの枠組みを新たに設けた。フランスは骨格自体を大きく変更しなかったが、ユニバーサル・サービス対象地域のイニシアチブを活かす仕組みに変更した。そして制度はあったものの発動していなかったドイツは法律から「ユニバーサル・サービス」の文言を削除し、「電気通信サービス提供に対する権利」としてユニバーサル・サービス制度を組み直した。
 発表は、これら欧州主要国のブロードバンド・ユニバーサル・サービスの新たな取
り組みを議論する。発表項目は以下である。
(1) 2018年欧州電子通信法典指令におけるユニバーサル・サービス
(2) 英国における2018年ブロードバンド・ユニバーサル・サービス令
(3) フランスにおける2021年のブロードバンド・ユニバーサル・サービス制度への改正
(4) ドイツにおける2021年電気通信近代化法のブロードバンド・ユニバーサル・サービス

【第2報告】
テーマ:「ブロードバンドサービスに関するユニバーサルサービス制度の創設」

報告者:柳迫泰宏(総務省総合通信基盤局電気通信事業部事業政策課調査官)

司会者:林秀弥(名古屋大学大学院法学研究科教授(兼)同アジア共創教育研究機構教授)

概要:
 ブロードバンド基盤は、国民生活に必要不可欠なものになっています。また、デジタル田園都市国家構想の推進のためには、光ファイバの都市と地方での一体的な維持・整備が不可欠です。光ファイバの整備を更に進めていくためには、現在の施設整備補助に加えて、維持管理費の支援が重要です。
 このため、光ファイバ等を念頭にブロードバンドサービスをユニバーサルサービス(第二号基礎的電気通信役務)と位置付け、維持管理費を支援するための交付金制度を創設する電気通信事業法の一部を改正する法律が第208回通常国会において成立しました。
 本報告では、新たに創設されたブロードバンドサービスに関するユニバーサルサービス制度の概要についてご紹介します。

主催:情報通信学会・情報通信経済法学研究会
共催:デジタル政策フォーラム